経過観察

経過観察(wait and see observation)とは、積極的な治療を行わず、症状の経過を時間をかけて観察していくことを指します。

腫瘍があった場合でも、診察、画像検査から、良性の可能性が高いため、治療を行わず、経過を観ることがあります。また積極的な治療を行わずとも、改善する可能性がある場合も、経過観察をします。

【血管腫・血管奇形】だと、例えば、乳児血管腫で後遺症のリスクが低い場合は、無治療で経過観察することが多いです。経過観察であっても、その後に治療の必要性がないかを判断するため、定期的な受診をして頂きます。また、リンパ管奇形や静脈奇形で出血が起こった場合、急激に腫脹しますが、特に治療を行うことはなく、経過観察をすると数ヶ月で縮小します。その間も定期的な診察を行います。経過観察とは、無治療にするだけではなく、その患者さんの病状が悪化しないか、診断が間違いないかを判断するためにも重要です。