止血剤

止血剤とは、出血をしやすい方(出血性性素因といいます)、または、出血しやすい状態などに用いられる薬です。

血液を固める成分(凝固)を促す薬、②血管を強くする薬、③止血を促す薬があります。

血液凝固薬

ビタミンK製剤:薬物性・新生児低プロトロンビン血症やビタミンK欠乏による出血に用いられます。

血液凝固因子製剤:例えば、血友病A(第Ⅷ因子)、血友病B(第Ⅸ因子)

トロンビン:出血した創傷面や粘膜面に散布したり、内服します。

血管強化剤

カルパゾクロム製剤(商品名:アドナ):毛細血管を強くして、出血時間を短くし止血作用を現します。

結合型エストロゲン(商品名:プレマリン):妊馬尿より抽出して作った製剤で、血管壁や周囲組織を強くして止血作用を現します。

アスコルビン酸(ビタミンC):毛細血管を強くしたり、血小板を増やしたり、血液が固まるのを促進したりします。

抗プラスミン剤

トラネキサム酸(商品名:トランサミン):凝固した血栓は傷ついた組織が修復することで、プラスミンにより分解されます。このプラスミンを抑え、止血作用を現します。