ガンマグロブリン製剤

ガンマグロブリン製剤とは、血液の中にある免疫グロブリン(いわゆる抗体)と呼ばれるタンパク質をお薬にしたものです。健康な人の協力による献血血液から作られ、様々な病気に使用されています。免疫グロブリン製剤などとも呼ばれます。

免疫グロブリン(Immunoglobulin、Ig)には、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEがあります。感染のときには、IgG、IgA、IgMが働きますが、IgGが中心的な役割を果たし、細菌やウイルスに対する抗体を含んでおり、感染症の治療薬として使われています。

生まれつきの免疫異常症「原発性免疫不全症」の中で、「無ガンマグロブリン血症」、「低ガンマグロブリン血症」の方は、胎盤を通してもらった母親の抗体が少なくなる生後6カ月を過ぎる頃から、繰り返し細菌などの感染症にかかり易くなるために、免疫グロブリン製剤を定期的に投与します。

また、抗がん剤治療後などで抗体が低下している患者さんは、重症な感染症を起こすことがあるため、IgG値が低下した場合や感染症を起こした場合に投与します。

【血管腫・血管奇形】の患者さんの中には、リンパ管腫症、ゴーハム病、リンパ管拡張性などで大量の胸水や腹水、下痢がある場合に、低ガンマグロブリン血症を起こします。その時に、補充をすることがあります。

免疫グロブリン製剤の種類

免疫グロブリン製剤ってどんな薬? -5つの質問-