先天性血管拡張性大理石様皮斑(Cutis marmorata telangiectatica congenita:CMTC)

日本語名

先天性血管拡張性大理石様皮斑

英語名

Cutis marmorata telangiectatica congenita

略語

CMTC

読み方

せんてんせいけっかんかくちょうせいだいりせきようひしん

カテゴリ

5、毛細血管奇形

先天性血管拡張性大理石様皮斑(cutis marmorata telangiectatica congenita:CMTC)は、出生時から認められる先天性の毛細血管奇形の一つです。皮膚に固定された粗い網目状(大理石様)の血管パターンを特徴とし、その下に萎縮や潰瘍を伴うことがあります。

【生理的大理石様皮斑との違い】

健康な赤ちゃんでも寒冷刺激で皮膚が大理石様の模様(網状皮斑、livedo)を呈することがありますが、これは生理的なもので温めると消失します。CMTCでは、温めても消失せず持続的に認められる点が異なります。

【臨床的特徴】

・出生時からほぼ必ず認められる

・皮膚の固定された網目状の血管パターン

・病変部位の萎縮(atrophy)や潰瘍を伴うことがある

・片側肥大(hemihypertrophy)または片側萎縮(hemiatrophy)、患肢の低成長を伴うことがある

・先天性皮膚欠損(aplasia cutis)を合併することがある

(写真:Cordisco MR, Vascular Anomalies in Childhood)

【自然経過】

多くの症例では、生後数年間でやや色調が薄くなりますが、網目状の色素沈着や瘢痕が残ることがあります。完全に消失することは稀です。

【関連症候群】

CMTCは異質な疾患群であり、様々な症候群との関連が報告されています。

・Adams-Oliver症候群:先天性皮膚欠損と四肢の末端欠損を特徴とする症候群で、CMTCを伴うことがある

【原因遺伝子】

AKT3遺伝子の体細胞モザイク変異(特にp.E17K)が一部の症例で報告されています。これらの症例はCMTCと類似した血管異常を示し、PI3K-AKTシグナル伝達経路の活性化が病態に関与する可能性が示唆されています。この変異は、血管新生や組織の過形成に関与していると考えられています。

【治療】

多くの場合、経過観察となります。潰瘍を伴う場合は創傷管理が必要です。整容面で問題がある場合はレーザー治療が試みられることがありますが、効果は限定的です。合併する四肢の過成長・低成長については整形外科的な評価・治療が必要となることがあります。

【関連情報】

項目

内容

関連用語

毛細血管奇形、網状皮斑、先天性皮膚欠損、片側肥大、片側萎縮

関連疾患

Adams-Oliver症候群、毛細血管奇形

関連遺伝子

AKT3

https://cure-vas.jp/list/capillary-malformation/

(最終編集:2026215日)