2026.02.19
超音波検査
| 日本語名 | 超音波検査 |
| 英語名 | Echography / Ultrasonography / Ultrasound |
| 略語 | US、エコー |
| 読み方 | ちょうおんぱけんさ |
| カテゴリ | 3、乳児血管腫 |
超音波検査(echography / ultrasonography)とは、超音波(人間の耳には聞こえない高い周波数の音波)を体に当て、その反射波(エコー)を画像化する検査です。「エコー検査」とも呼ばれます。
【検査の原理】
超音波検査は、プローブ(探触子)から超音波を発射し、体内の組織で反射して戻ってきた音波を受信して画像化します。組織によって超音波の反射の仕方が異なるため、それぞれの組織が画像上で区別できます。
【超音波検査の特徴】
<利点>
・放射線被ばくがない:X線を使用しないため、妊婦や乳児・小児でも安全に繰り返し検査できる
・リアルタイムで観察可能:動いている状態をその場で確認できる
・非侵襲的:痛みがなく、体への負担が少ない
・簡便で迅速:検査の準備が簡単で、短時間で実施できる
・血流の評価が可能:ドップラー法を用いて血流の方向や速さを評価できる
・ベッドサイドで実施可能:移動困難な患者さんにも対応できる
・比較的安価:他の画像検査と比較してコストが低い
<限界>
・深部の観察が難しい:超音波は深い部分まで届きにくい
・骨や空気の影響を受けやすい:骨の奥や腸管ガスの多い部位は観察しにくい
・検者の技術に依存:検査を行う人の技量によって診断精度が左右される
・画像の記録・再現性:CTやMRIに比べて客観的な記録が難しい
【血管腫・血管奇形における超音波検査の役割】
超音波検査は、血管腫・血管奇形の診断において重要な役割を果たします。特に放射線被ばくがないため、乳児や小児の検査に適しています。
<乳児血管腫>
・診断の補助:皮下の腫瘤の性状を評価
・血流の評価:カラードップラー法で豊富な血流(高流速)を確認できる。乳児血管腫は増殖期に血流が豊富
・深達度の評価:病変がどこまで深く広がっているかを評価
・経過観察:治療効果の判定や増殖・退縮の経過を追跡
・他の腫瘤との鑑別:血流パターンの違いで他の軟部腫瘤と鑑別
<静脈奇形>
・嚢胞性病変の評価:内部のエコー輝度や隔壁の有無を確認
・圧迫性の評価:プローブで圧迫すると変形する(圧縮性がある)
・静脈石の検出:石灰化した血栓を検出できる
・血流の評価:低流速であることを確認(乳児血管腫との鑑別に有用)
<リンパ管奇形>
・嚢胞性病変の評価:マクロシスティック(大嚢胞性)かミクロシスティック(小嚢胞性)かを評価
・内部の性状:液体成分か固形成分かを判断
・出血や感染の有無:内部のエコー変化で評価
<動静脈奇形>
・血流の評価:カラードップラーで高流速の血流を確認
・拍動性の確認:動脈性の拍動を検出
【ドップラー法について】
超音波検査では、ドップラー効果を利用して血流を評価することができます。
・カラードップラー法:血流の方向と速度を色で表示(赤:プローブに向かう流れ、青:プローブから離れる流れ)
・パルスドップラー法:特定の部位の血流速度を数値として測定
・パワードップラー法:血流の有無を高感度で検出

(写真:Cordisco MR, Vascular Anomalies in Childhood)
【他の画像検査との組み合わせ】
血管腫・血管奇形の診断では、超音波検査単独ではなく、MRIやCTなどと組み合わせて総合的に評価することが重要です。超音波検査は初期評価やスクリーニング、経過観察に適しており、病変の詳細な範囲や深部構造の評価にはMRIが優れています。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | ドップラー法、エコー検査、MRI検査、CT検査、画像診断 |
| 関連疾患 | 乳児血管腫、静脈奇形、リンパ管奇形、動静脈奇形 |
https://cure-vas.jp/list/infantile-hemangioma/
(最終編集:2026年2月19日)