2026.02.12
Schobinger(ショービンガー)分類
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日本語名 |
ショービンガー分類 |
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英語名 |
Schobinger classification / Schobinger staging |
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略語 |
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読み方 |
しょーびんがーぶんるい |
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カテゴリ |
8、動静脈奇形 |
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ISSVA分類 |
動静脈奇形(AVM)の臨床病期分類として使用 |
ショービンガー(Schobinger)分類とは、動静脈奇形(AVM)の進行度を4つのステージ(段階)に分けて評価する臨床的な分類法です。1990年にSchobinger(ショービンガー)によって提唱され、動静脈奇形の重症度の評価や治療方針の決定に広く使用されています。
【4つのステージ】
ステージⅠ(休止期:Quiescence)
- 皮膚の紅潮(赤み)、温かさがある
- 超音波検査(ドップラー)で動静脈シャント(短絡)が確認できる
- 見た目は毛細血管奇形(あざ)に似ていることがある
- 症状はほとんどなく、安定した状態

ステージⅡ(拡張期:Expansion)
- ステージⅠの所見に加えて、拍動(ドクドクする感じ)を触れる
- スリル(振動)が触知できる
- 病変周囲の静脈が拡張・蛇行する
- 病変が徐々に大きくなってくる
ステージⅢ(破壊期:Destruction)
- ステージⅡの所見に加えて、組織の破壊が起こる
- 皮膚の変性、潰瘍(傷)、出血、持続する痛み
- 骨の変形や破壊が起こることもある
- 日常生活に支障をきたす症状が出現

ステージⅣ(代償不全期:Decompensation)
- 高拍出性心不全を合併する
- 動静脈シャントにより心臓に過度の負担がかかる
- 息切れ、むくみ、動悸などの心不全症状が出現
- 最も重症な状態で、全身管理が必要
臨床的意義:この分類は、動静脈奇形の「今の状態」と「今後の進行リスク」を把握するために重要です。一般的に、ステージⅠ・Ⅱでは経過観察や保存的治療が選択されることもありますが、ステージⅢ以上では積極的な治療(塞栓術、手術など)が検討されます。ただし、治療方針は病変の部位や大きさ、患者さんの状態によって異なりますので、主治医とよく相談することが大切です。
注意点:動静脈奇形は、外傷、思春期、妊娠などをきっかけに急に進行することがあります。ステージが進むと治療が難しくなることもあるため、定期的な経過観察が重要です。
関連情報
- 関連用語: 動静脈奇形(AVM)、動静脈短絡(シャント)、動静脈瘻、高拍出性心不全、塞栓術
- 関連遺伝子: MAP2K1、HRAS、BRAF、RASA1、EPHB4
- 検査: 超音波検査(カラードップラー)、MRI/MRA、CT、血管造影
- 治療: 塞栓術、手術(切除術)、分子標的治療薬(トラメチニブなど)
(最終編集:2026年2月12日)