| 日本語名 | 中性脂肪 |
| 英語名 | Triglyceride |
| 略語 | TG |
| 読み方 | ちゅうせいしぼう |
| カテゴリ | 10、シロリムス |
中性脂肪(triglyceride)とは、血液中に存在する脂質(脂肪)の一種で、体内でエネルギー源として利用される重要な物質です。「トリグリセリド」とも呼ばれます。
【中性脂肪とは】
中性脂肪は、グリセロール(グリセリン)に3つの脂肪酸が結合した構造をしています。食事から摂取した脂質の大部分は中性脂肪として体内に吸収されます。また、糖質やアルコールを過剰に摂取すると、肝臓で中性脂肪が合成されます。
【中性脂肪の役割】
・エネルギー源:必要に応じて分解されてエネルギーとなる
・エネルギーの貯蔵:皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる
・体温の維持:皮下脂肪として体温を保つ
・臓器の保護:内臓脂肪として臓器を衝撃から守る
【基準値】
空腹時の血液検査での中性脂肪の基準値は以下の通りです。
| 分類 | 中性脂肪値 |
|---|---|
| 正常 | 30〜149 mg/dL |
| 境界域高値 | 150〜499 mg/dL |
| 高値 | 500 mg/dL以上 |
※食後は中性脂肪値が上昇するため、通常は空腹時(10〜12時間絶食後)に測定します。
【高中性脂肪血症(高トリグリセリド血症)】
中性脂肪が高い状態を高中性脂肪血症(高トリグリセリド血症)といいます。原因としては以下のようなものがあります。
・食事要因:糖質・脂質・アルコールの過剰摂取
・運動不足
・肥満
・遺伝的要因
・薬剤性:一部の薬剤の副作用
・基礎疾患:糖尿病、甲状腺機能低下症、腎臓病など
【シロリムスと中性脂肪】
シロリムス(ラパマイシン)は、難治性脈管奇形(リンパ管奇形、静脈奇形など)の治療に使用されるmTOR阻害剤ですが、副作用として脂質異常症を引き起こすことがあります。
<シロリムスによる脂質への影響>
・高トリグリセリド血症(中性脂肪の上昇)
・高コレステロール血症(コレステロールの上昇)
これらはシロリムスの代表的な代謝性副作用です。シロリムスはmTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)を阻害することで効果を発揮しますが、mTORは脂質代謝にも関与しているため、脂質異常症が起こりやすくなります。
<モニタリングの重要性>
シロリムス治療中は、定期的な血液検査で中性脂肪やコレステロール値をモニタリングすることが重要です。脂質異常症が認められた場合には、以下のような対応が行われます。
・食事療法:糖質・脂質・アルコールの制限
・運動療法:適度な有酸素運動
・脂質異常症治療薬:必要に応じて投与(スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤など)
・シロリムスの用量調整:血中濃度を確認しながら調整
【高中性脂肪血症のリスク】
中性脂肪が高い状態が続くと、以下のようなリスクがあります。
・動脈硬化の進行
・心筋梗塞、脳梗塞のリスク上昇
・急性膵炎(著しく高値の場合)
・脂肪肝
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | コレステロール、脂質異常症、高脂血症、血中濃度、副作用 |
| 関連薬剤 | シロリムス、スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤 |
| 関連検査 | 血液検査、脂質プロファイル |
(最終編集:2026年2月19日)