ISSVA2025(4月23−25日 パリ)のプログラムがアップされました!
ISSVA2025(4月23−25日 パリ)のプログラムがアップされました!
今回は、2025年4月23日から25日まで、フランスのパリにあるマリオット・リヴ・ゴーシュホテルで開かれます。2年に1回のDebates and Updates(討論とアップデート)になります。ハイブリッド(対面とオンラインの両方可能)ですので、現地に行けなくても、申し込むとオンラインで見れます。
https://www.issva.org/2025/scientific-program/schedule-of-events
主なプログラム内容:
前日プログラム(4月23日)
- 午前:遺伝学、外科手術、画像診断の基礎知識
- 午後:画像診断、外科手術、腫瘍学、病理学の専門セッション
本会議(4月24日〜25日)
- 薬物治療の目標と遺伝子異常に基づく治療法
- 血液凝固障害
- 患者支援団体と家族サポートグループの役割
- 治療効果の測定方法
- 頭頸部と四肢の動静脈奇形(AVM)
- 多職種による協力モデル
- リンパ管奇形
- 高流速血管病変
- 骨病変
- 病理学/遺伝学と内臓/骨の血管異常
- 診療技術
専門家との交流セッション(対面のみ):
- 朝のセッション(8:00-8:45):外科、画像診断、腫瘍学、遺伝学、病理学
個人的には、「血管奇形におけるシロリムス療法の20年間の包括的レビュー」というDenise AdamsとAdrienne Hammillの発表は、長期にわたる治療経験から得られた知見を共有する貴重な機会になり、興味深いです。シロリムスは日本でも保険適応となっていますが、どのように使用していくか、大変重要なテーマなので、その20年間の蓄積データは非常に価値があると思います。
私は病理のセッションに参加する予定ですが、2つの発表を注目しています。
- 眼窩の結節性血管異常の分類について (Michel Wassef): 海綿状血管腫(ヘマンジオーマ)または海綿状血管奇形(カベルノーマ)と呼ばれている眼窩の結節性血管異常を、海綿状静脈奇形と分類すべきか、それとも海綿状血管平滑筋腫と分類すべきかという議論です。この分類の違いは治療方針にも影響する可能性があり、臨床的にも重要なテーマです。
- Li-Fraumeni症候群における血管奇形の異常な表現型 (Tyson C. Echols): Li-Fraumeni症候群はTP53遺伝子の変異による遺伝性疾患で、通常はがんのリスクが高いことで知られていますが、この症例では血管奇形という珍しい表現型を示しているようです。遺伝子疾患と血管異常の関連性を示す貴重な症例報告になりそうです。
あとは、患者支援団体と家族サポートグループの役割(The Role of Patient Advocacy & Family Support Groups)のところで、患者支援団体と医療専門家の協力関係について焦点を当て、患者支援と権利擁護 – より良いパートナーシップの構築方法、臨床ネットワークにおける患者パートナーシップ、専門学会における患者支援団体の役割について話されます。
また、FAVA(Fibro-Adipose Vascular Anomaly、線維脂肪血管異常)やリンパ管疾患、凝固異常、骨病変など、細かい点についても議論も楽しみです。私は発表はできませんでしたが、現地参加して、また得られた良い情報を皆様にお伝えします!!