アルブミン製剤

アルブミン製剤とは、アルブミンというヒトの血漿中に存在するタンパク質を主成分として含む医薬品です。

アルブミンは、血管内に水を保持する働きがあり、また脂肪酸やホルモン、薬物などの物質の輸送、身体の保持、代謝に重要な役割を果たしています。アルブミンは肝臓で作られていますが、肝臓で作られなくなったり(肝硬変などの肝臓の病気)、身体から漏れてしまうと低アルブミン血症となります。例えば、血管腫・血管奇形だと、リンパ管腫症、ゴーハム病などで胸やお腹に水が溜まったり(胸水、腹水)、腸管から漏れ出す場合(腸管リンパ管拡張症)は、重篤な低アルブミン血症となります。そのため、アルブミン製剤は、低くなったアルブミンを補充する目的で投与されます。

アルブミン製剤は、通常、静脈注射で投与されます。副作用として、ショック、アナフィラキシー、発熱、顔面紅潮、蕁麻疹(じんましん)、悪寒、腰痛、頭痛、血圧低下、嘔気などがあり、医師の指示に従い正しく使用する必要があります。またアルブミン製剤の適正使用については、「血液製剤の使用指針」(厚生労働省医薬・生活衛生局:平成31年3月)に詳しく記載されています。これに従って医療機関では病態の改善に使用されています。

(参考)

日本血液製剤協会
「アルブミン製剤の適正使用(血液製剤の使用指針 厚生労働省医薬・生活衛生局:平成31年3月)」