2026.02.24
ヘパリン類
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | ヘパリン類 |
| 英語名 | Heparinoid |
| 略語 | ― |
| 読み方 | へぱりんるい |
| カテゴリ | 6、静脈奇形 |
ヘパリン類とは、抗凝固作用(血液が固まるのを防ぐ作用)を持つヘパリンおよびその類似物質の総称です。主に未分画ヘパリン(通常のヘパリン)と低分子ヘパリン(LMWH)の2種類があり、いずれも凝固因子(主にトロンビン・Xa因子)の活性化を阻害することで抗凝固作用を発揮します。
| 未分画ヘパリン | 低分子ヘパリン | |
|---|---|---|
| 投与経路 | 静脈内・皮下注射 | 主に皮下注射 |
| 作用の特徴 | 短時間・調整しやすい | 半減期が長く安定 |
| モニタリング | APTT測定が必要 | 原則不要(抗Xa活性で確認) |
| 使用場面 | 急性期・術中 | 予防・術前後・外来管理 |
【脈管異常における使用】
静脈奇形やリンパ管成分を含む低流速型脈管奇形では、「限局性血管内凝固障害(LIC)」による血栓形成・凝固因子の慢性消費が起こります。このような患者さんに対して、以下の目的でヘパリン類が使用されます。
・手術・硬化療法前後の血栓症(深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症)の予防 ・凝固異常(フィブリノーゲン低下・Dダイマー上昇)の改善 ・疼痛・腫脹の軽減
ただし長期の皮下注射投与が必要なため、外来管理の継続は現実的でない場合も多く、主に周術期(手術前後の期間)の使用が中心となります。
| 備考 | ヘパリン類の重大な副作用として「ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)」がある。投与中は血小板数を定期的にモニタリングすること。脈管異常に対する抗凝固療法は確立された治療法ではなく、個々の状態に応じた判断が必要 |
https://cure-vas.jp/list/venous-malformation/ 静脈奇形の治療法を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | 低分子ヘパリン(LMWH)、限局性血管内凝固障害(LIC)、血栓症、HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)、抗凝固療法 |
| 関連薬剤 | ワルファリン、アスピリン、DOAC(直接作用型経口抗凝固薬)、シロリムス |
| 関連検査 | 血液検査(APTT・血小板・Dダイマー・フィブリノーゲン)、抗Xa活性 |
(最終編集:2026年2月23日)