ウィルヒョウの三徴

ウィルヒョウの三徴(Virchow’s triad)とは、身体の中で血栓が作られるための重要な要素のことをいいます。

①血管壁の性状変化、②血流のうっ滞、③血流凝固能の亢進が揃った状態では、血栓症を発症するとされています。

静脈奇形やリンパ管奇形など、蛇行した複雑な血管、リンパ管内では①血管やリンパ管の性状が変化しており、②血液、リンパ液もうっ滞しています。また炎症などが起こると血液凝固能が亢進した状態(限局性血管内凝固障害、Localized intravascular coagulopathy(LIC))となり、血栓症を発症します。出来上がった血栓が石灰化し、静脈石になることもあります。

静脈奇形の病変内で起こる凝固異常(限局性血管内凝固障害)、血栓症とは?