2026.02.24
乳児血管腫
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | 乳児血管腫 |
| 英語名 | Infantile hemangioma |
| 略語 | IH |
| 読み方 | にゅうじけっかんしゅ |
| カテゴリ | 1、血管腫・血管奇形と診断された方へ |
乳児血管腫(IH)とは、乳児期(生後から1歳頃まで)に最もよく見られる皮膚の良性腫瘍です。見た目が赤く、イチゴの表面に似て見えることから「いちご状血管腫」とも呼ばれています。日本人の0.8〜1.7%に発生し、女の子・早産児・低出生体重児に起こりやすい傾向があります。白人は日本人に比べて約10倍なりやすいとされています。
【特徴的な経過】
乳児血管腫の最大の特徴は、自然に小さくなる(退縮する)ことです。
・生後数週で赤みが出現し、生後数か月で急速に大きくなります(増殖期)。 ・1歳頃をピークに、その後は少しずつ自然に小さく・色も薄くなります(退縮期)。 ・4〜5歳頃までに消失することもありますが、個人差があります。 ・大きく隆起した血管腫は、退縮後も皮膚のたるみや毛細血管拡張(赤みの残存)が後遺症として残ることがあります。

【タイプ】
病変の深さによって3つのタイプに分けられます。表在型(皮膚表面・赤く見える)・深在型(皮膚の下に潜り込み、表面から赤色が見えない)・混合型(両者が混在)があります。また、単発か多発かによっても分類されます。
【治療】
問題にならない大きさ・場所の場合は経過観察が選択されることもありますが、以下の場合は早期治療が推奨されます。
・気道・目・口周囲など生命・重要機能に影響する部位への発生 ・潰瘍(皮膚がただれた状態)・出血を伴う場合 ・顔面・頚部など露出部で整容的に大きな問題が予想される場合
現在の第一選択薬はプロプラノロール(βブロッカー、商品名:ヘマンジオル®)の内服療法であり、国内のガイドラインでも推奨されています。2008年にプロプラノロールの効果が発見されて以降、以前は第一選択薬だったステロイドに代わり、急速に普及しました。その他、色素レーザー治療も保険適応で行われています。
| 備考 | 2008年にプロプラノロールの治療効果が偶然発見されたことが、乳児血管腫治療の大きな転換点となった。プロプラノロールは増殖期早期に開始するほど効果的とされており、診断後の早期相談・早期治療開始が重要 |
https://cure-vas.jp/list/infantile-hemangioma/ 乳児血管腫の治療法を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | いちご状血管腫、増殖期、退縮期、後遺症(毛細血管拡張・皮膚たるみ)、潰瘍、ショービンガー分類 |
| 関連薬剤 | プロプラノロール(ヘマンジオル®)、ステロイド(副腎皮質ステロイド)、色素レーザー |
| 関連検査 |
(最終編集:2026年2月23日)