単純X線検査

項目 内容
日本語名 単純X線検査
英語名 Plain X-ray examination
略語
読み方 たんじゅんえっくすせんけんさ
カテゴリ 2、疾患の分類、全体像

単純X線検査(plain X-ray examination)とは、X線(レントゲン)を用いて体内の構造を撮影する、最も基本的な画像検査です。「レントゲン検査」とも呼ばれます。

【検査の原理】

X線は体を通過する際に、組織によって吸収される程度が異なります。骨のように密度が高い組織はX線を多く吸収するため白く写り、空気を含む肺や脂肪組織は黒く写ります。この性質を利用して、体内の構造を画像化します。

【検査の特徴】

<利点>

・検査時間が短い(数秒〜数分)

・費用が比較的安価

・広く普及しており、ほとんどの医療機関で実施可能

・骨の評価に優れている

・全身のスクリーニング検査として有用

<限界>

・軟部組織(血管、筋肉など)の詳細な評価は困難

・立体的な構造の把握が難しい(2次元画像のため)

・放射線被ばくがある(ただし被ばく量は少ない)

・血管奇形の詳細な評価にはCTやMRIが必要

【血管腫・血管奇形における単純X線検査の役割】

血管腫・血管奇形の診断において、単純X線検査は以下のような場面で使用されます。

<静脈奇形>

・静脈石(phlebolith)の検出:静脈奇形内に生じた血栓が石灰化したもので、単純X線で白い点状の陰影として確認できる。静脈奇形の診断の手がかりとなる。

(写真:Cordisco MR, Vascular Anomalies in Childhood)

<ゴーハム病・リンパ管腫症>

・骨病変の評価:骨が溶けていく(骨溶解)様子を確認できる

・「消失骨病(vanishing bone disease)」と呼ばれる特徴的な骨破壊像の検出

<四肢の血管奇形>

・四肢長差(脚長差)の評価

・骨の変形や過成長の評価

・クリッペル・トレノネー症候群などでの骨・軟部組織の肥大の評価

<胸部病変>

・胸水の有無の確認(リンパ管腫症など)

・心拡大の評価(動静脈奇形による高拍出性心不全など)

【他の画像検査との使い分け】

血管腫・血管奇形の診断では、単純X線検査だけでなく、以下の検査を組み合わせて評価します。

・超音波検査:軟部組織の評価、血流の評価に有用。被ばくがなく、乳児にも安全

・CT検査:骨や石灰化の詳細な評価、3次元的な構造の把握に有用

・MRI検査:軟部組織の詳細な評価に最も優れる。血管奇形の範囲や性状の評価に必須

 

【関連情報】

項目 内容
関連用語 CT検査、MRI検査、超音波検査、静脈石、画像診断
関連疾患 静脈奇形、ゴーハム病、リンパ管腫症、クリッペル・トレノネー症候群

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(最終編集:2026215日)