脳海綿状血管腫(奇形)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | 脳海綿状血管腫(奇形) |
| 英語名 | Cerebral cavernous malformation |
| 略語 | CCM |
| 読み方 | のうかいめんじょうけっかんしゅ(きけい) |
| カテゴリ | 6、静脈奇形 |
脳海綿状血管腫(奇形)(CCM:Cerebral Cavernous Malformation)とは、脳内(頭蓋内)に発生する静脈奇形の一種で、異常に拡張した海綿状の血管が塊(病変)を形成した状態をいいます。海綿状血管腫という名称が広く使われてきましたが、腫瘍ではなく血管の奇形(異常な発達)であるため、最近は「海綿状奇形(cavernous malformation)」と呼ばれることが増えています。脳のほか、脊髄にも発生することがあります。
ISSVA(国際血管腫・脈管奇形学会)分類では、全身の静脈奇形の一亜型として位置づけられています。また小児慢性特定疾病においても「海綿状血管腫(脳脊髄)」として対象疾患に含まれています。
【症状】
無症状で検査中に偶然発見されることも多いですが、病変が出血したり大きくなると様々な神経症状をきたします。
・てんかん発作:最も多い症状です。 ・頭痛:出血を伴う場合に突然激しい頭痛が起こることがあります。 ・神経脱落症状:病変の場所に応じて、麻痺・感覚障害・視野障害・言語障害・小脳失調など。 ・無症状:MRIの普及により、症状がなくても発見されるケースが増えています。
【原因と遺伝性】
多くは孤発性(その患者さんのみ、遺伝しない)ですが、家族性の例(常染色体顕性遺伝)も知られており、CCM1(KRIT1遺伝子)・CCM2(MGC4607遺伝子)・CCM3(PDCD10遺伝子) の変異が原因として報告されています。家族性の場合は多発することが多く、MRIで複数の病変が確認されます。
【治療】
無症状の小さな病変は経過観察となることが多いです。てんかん発作には抗てんかん薬による薬物療法が行われます。出血を繰り返す・症状が悪化するなど手術適応と判断された場合は、外科的切除(開頭手術)が行われます。手術困難な部位(脳幹など)では放射線治療(ガンマナイフなど)が選択されることもあります。
| 備考 | 脳海綿状血管腫(奇形)は「小児慢性特定疾病」の対象疾患(「海綿状血管腫(脳脊髄)」として神経・筋疾患の区分に含まれる)。MRIのT2*強調画像(SWI)が診断に特に有用であり、通常のT2強調像より病変を鋭敏に検出できる |
https://cure-vas.jp/list/venous-malformation/ 静脈奇形の治療法を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | 静脈奇形、頭蓋内出血、てんかん、常染色体顕性(優性)遺伝、CCM1/2/3遺伝子、小児慢性特定疾病 |
| 関連薬剤 | 抗てんかん薬(バルプロ酸・レベチラセタムなど)、放射線治療(ガンマナイフ) |
| 関連検査 | MRI検査(T2*強調像・SWI)、CT検査、遺伝子検査(家族性CCMが疑われる場合) |
(最終編集:2026年2月23日)