PIK3CA関連過成長スペクトラム(PROS)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | PIK3CA関連過成長スペクトラム |
| 英語名 | PIK3CA-related Overgrowth Spectrum |
| 略語 | PROS |
| 読み方 | ぴっくすりーしーえーりれいてっどおーばーぐろうすすぺくとらむ、ぷろす |
| カテゴリ | 9、混合型脈管奇形、KTSなど |
PIK3CA関連過成長スペクトラム(PROS)とは、PIK3CA遺伝子の体細胞モザイク変異(後天的に病変部の一部の細胞のみに生じる変異)によって引き起こされる疾患群の総称です。2013年頃から提唱された概念で、これまで別々の疾患として診断されていた多くの「過成長症候群(体の一部が異常に大きくなる病気)」が、同じPIK3CA変異を原因とする疾患スペクトラムであることが明らかになってきました。
【PROSに含まれる代表的な疾患】
・CLOVES症候群(脂肪腫様過成長・血管奇形・表皮母斑・脊椎側弯)
・クリッペル・トレノネー症候群(毛細血管奇形・静脈奇形・リンパ管奇形・患肢過成長)
・巨脳症‐毛細血管奇形症候群(MCAP)など
【特徴と診断】
過成長(手足・顔・体幹などの一部が異常に肥大する)と脈管奇形(血管・リンパ管の奇形)の組み合わせがPROSの特徴です。PIK3CA変異は体細胞モザイク変異であるため、血液細胞からは検出されにくく、病変組織から次世代シーケンサー(NGS)を用いた高感度解析で検出される場合が多いです。
【治療】
シロリムス(mTOR阻害剤)が有効で、2024年1月に「混合型脈管奇形・クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群」として薬事承認されています。PI3K阻害剤(アルペリシブ)は米国でPROSに対してFDAが承認しており、国内でも治験が進んでいます。
| 備考 | PIK3CA変異の種類(ホットスポット変異の位置)と発症時期・体内での変異細胞の割合(モザイク率)によって、症状の重症度・範囲が異なると考えられている |
https://cure-vas.jp/list/combined-vascular-anomalies-klippel-trenaunay-syndrome/ 混合型脈管奇形の治療法を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | PIK3CA遺伝子、体細胞モザイク変異、PI3K/AKT/mTOR経路、CLOVES症候群、クリッペル・トレノネー症候群、過成長症候群 |
| 関連薬剤 | シロリムス、アルペリシブ(PI3K阻害剤)、セラベリシブ |
| 関連検査 | 遺伝子検査(病変組織・血液)、次世代シーケンシング(NGS)、MRI・CT検査 |
(最終編集:2026年2月23日)