低ガンマグロブリン血症

項目 内容
日本語名 低ガンマグロブリン血症
英語名 Hypogammaglobulinemia
略語
読み方 ていがんまぐろぶりんけつしょう
カテゴリ 7、リンパ管奇形

低ガンマグロブリン血症とは、血液中の免疫グロブリン(ガンマグロブリン)の量が正常より著しく少ない状態をいいます。免疫グロブリン(IgG、IgA、IgMなど)は、細菌やウイルスなどの病原体から体を守る「抗体」として機能するタンパク質です。これが不足すると、感染症にかかりやすくなり、重症化しやすくなります。

【脈管異常における低ガンマグロブリン血症の原因】

リンパ管腫症・リンパ管拡張症などの全身性リンパ管奇形> 胸腔(胸水)・腹腔(腹水)・腸管など全身各所でリンパ液が漏れ続けると、リンパ液に豊富に含まれる免疫グロブリン(特にIgG)もともに大量に失われます。また低アルブミン血症(アルブミン不足)とともに発症することが多く、「蛋白漏出性腸症(胃腸症)」を合併する場合は消化管からも免疫グロブリンが失われます。このようにして生じる低ガンマグロブリン血症は、二次性(続発性)のものであり、原疾患のコントロールが重要となります。

クリッペル・トレノネー症候群などの混合型脈管奇形> リンパ管成分を含む混合型脈管奇形でも、広範囲にリンパ液の漏出が起こる場合、同様に低ガンマグロブリン血症をきたすことがあります。

【症状と合併症】

免疫グロブリンが低下すると、肺炎・中耳炎・副鼻腔炎・腸炎などの細菌感染症に繰り返しかかりやすくなります。またウイルス感染症の重症化や、日和見感染症(通常は発症しない病原体による感染)が起こることもあります。

【治療】

原疾患(リンパ液漏出の原因)の治療が最優先となります。また免疫グロブリンが著しく低下している場合や、重篤な感染症を繰り返す場合には、ガンマグロブリン製剤(免疫グロブリン製剤)の補充療法が行われます。投与経路は従来の静脈注射(点滴)のほか、最近では在宅での皮下注射による投与も可能になっています。

| 備考 | 低ガンマグロブリン血症は低アルブミン血症とともに出現することが多く、リンパ管腫症など全身性リンパ管奇形の重症度を反映する指標の一つとなる。シロリムスによる原疾患のコントロールが改善されると、免疫グロブリン値が回復する場合もある |

https://cure-vas.jp/list/lymphatic-malformation/ リンパ管奇形の治療法を教えてください。

【関連情報】

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関連用語 免疫グロブリン、低アルブミン血症、蛋白漏出性腸症、胸水、腹水、リンパ液漏出、日和見感染
関連薬剤 ガンマグロブリン製剤(静注・皮下注)、シロリムス、アルブミン製剤
関連検査 血液検査(IgG・IgA・IgM、アルブミン、総蛋白)、リンパ管シンチグラフィー、胸部・腹部CT/MRI

(最終編集:2026223日)