2026.02.24
表在性(皮膚・皮下組織)静脈奇形
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | 表在性(皮膚・皮下組織)静脈奇形 |
| 英語名 | Superficial venous malformation |
| 略語 | ― |
| 読み方 | ひょうざいせいじょうみゃくきけい |
| カテゴリ | 6、静脈奇形 |
表在性静脈奇形とは、静脈奇形の病変が皮膚の浅い部分(皮膚・皮下組織)に位置するタイプをいいます。皮膚の表面に比較的近い位置に異常に拡張した静脈が存在するため、内部の血液が皮膚越しに透けて見え、青紫色・暗赤色の病変として視認されます。これに対し、皮下深部の筋肉・脂肪・骨などに広がるものを「深在性静脈奇形」と呼び、区別されます。
【診断の特徴】
表在性静脈奇形は皮膚表面から直接観察できるため、比較的診断がしやすいタイプです。特徴的な所見として以下が挙げられます。
・圧迫すると縮む(萎む):血液が静脈内に貯留しているため、圧迫すると病変が小さくなり、解除すると戻ります。 ・体を心臓より高く挙げると縮む(挙上収縮):重力によって血液が排出されます。 ・拍動しない:動脈成分がないため、ドクドクとした波動はありません。
これらの所見がリンパ管奇形との鑑別に役立ちます。また中に静脈石(血栓が石灰化したもの)が触れることもあります。


(写真:Cordisco MR, Vascular Anomalies in Childhood)
【治療】
病変の大きさ・症状・部位に応じて、硬化療法(ポリドカノール・無水エタノール・オレイン酸モノエタノールアミンなどの硬化剤注入)または外科的切除が選択されます。深さが浅く限局した表在性病変は、外科的切除の良い適応となることがあります。
最近は、シロリムスが著効することがわかり、日本で治験が行われ、2024年1月に薬事承認されました(ノーベルファーマHP内の一般、患者様向けのコンテンツ)。
| 備考 | 表在性静脈奇形は深在性に比べて診断はしやすいが、広範囲・多発例では硬化療法を繰り返しても完全消失が困難なことも多い。症状(疼痛・凝固異常)の改善が治療の主目標となる場合がある |
https://cure-vas.jp/list/venous-malformation/ 静脈奇形の治療法を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | 深在性静脈奇形、静脈石、硬化療法、限局性血管内凝固障害(LIC)、リンパ管奇形(鑑別) |
| 関連薬剤 | ポリドカノール、無水エタノール、オレイン酸モノエタノールアミン、シロリムス |
| 関連検査 | 視診・触診、超音波検査、MRI検査 |
(最終編集:2026年2月23日)