2026.02.24
脈管性腫瘍
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | 脈管性腫瘍 |
| 英語名 | Vascular tumor |
| 略語 | VT |
| 読み方 | みゃっかんせいしゅよう |
| カテゴリ | 2、疾患の分類、全体像 |
脈管性腫瘍(VT)とは、脈管異常の2大カテゴリーの一つで、血管・リンパ管の内皮細胞(管の内側を覆う細胞)が異常に増殖することで生じる腫瘍性の病変をいいます。「脈管奇形(血管・リンパ管の構造異常)」とは異なり、細胞の増殖という点が本質的な特徴です。
【ISSVA分類における脈管性腫瘍の種類】
ISSVA分類では、良性・局所侵襲性・悪性の3段階に分類されています。
| 分類 | 代表的な疾患 |
|---|---|
| 良性 | 乳児血管腫(IH)、先天性血管腫(CH)、房状血管腫(TA)、化膿性肉芽腫(PG)など |
| 局所侵襲性(中間型) | カポジ肉腫様血管内皮細胞腫(KHE)など |
| 悪性 | 血管肉腫(angiosarcoma)、上皮様血管内皮腫(EHE)など |
脈管性腫瘍の中では乳児血管腫が最も頻度が高く、小児期に見られる皮膚病変の中でも多い病気の一つです。乳児血管腫は良性腫瘍であり、多くは自然に退縮しますが、KHEなどの局所侵襲性腫瘍では積極的な治療が必要です。

【脈管奇形との鑑別の重要性】
脈管性腫瘍と脈管奇形は治療方針が根本的に異なります。例えば乳児血管腫(腫瘍)であれば自然退縮を待つ・プロプラノロールを使用するという選択肢がありますが、静脈奇形(奇形)では退縮しないため、積極的な治療介入が検討されます。

| 備考 | 「血管腫(hemangioma)」という言葉は本来、脈管性腫瘍に対して使われるべき用語だが、日本では慣習的に静脈奇形・リンパ管奇形などの脈管奇形に対しても「血管腫」「リンパ管腫」という名称が使われてきた経緯がある |
https://cure-vas.jp/list/ 疾患の見分け方を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | 乳児血管腫、カポジ肉腫様血管内皮細胞腫(KHE)、房状血管腫、良性腫瘍、脈管奇形(対比)、ISSVA分類 |
| 関連薬剤 | プロプラノロール(乳児血管腫)、シロリムス(KHE・房状血管腫2024年承認)、ビンクリスチン(KHE) |
| 関連検査 | 病理検査(確定診断)、MRI検査、超音波検査 |