脈管奇形

項目 内容
日本語名 脈管奇形
英語名 Vascular malformation
略語
読み方 みゃっかんきけい
カテゴリ 2、疾患の分類、全体像

脈管奇形とは、脈管異常の2大カテゴリーの一つで、血管(毛細血管・静脈・動脈)やリンパ管の発生・発達の過程における構造上の異常(奇形)によって生じる先天性の病変をいいます。腫瘍細胞の増殖ではなく、血管・リンパ管そのものの形の異常であるため、「腫瘍(しゅよう)」ではありません。

【脈管性腫瘍(血管腫)との最大の違い】

  脈管性腫瘍(血管腫) 脈管奇形
性質 細胞が増殖する腫瘍 血管・リンパ管の構造異常
代表疾患 乳児血管腫 静脈奇形、リンパ管奇形、動静脈奇形など
自然経過 自然に退縮することがある 退縮しない(生涯にわたり存在する)
成長との関係 乳児期に増大後、退縮 体の成長とともにゆっくり大きくなる


【ISSVA分類における脈管奇形の種類】

ISSVA分類では、流速(blood flow)によって以下のように分類されます。

低流速型(Slow-flow):毛細血管奇形(CM)・静脈奇形(VM)・リンパ管奇形(LM)・混合型(例:クリッペル・トレノネー症候群) ・高流速型(Fast-flow):動静脈奇形(AVM)・動静脈瘻(AVF)

脈管奇形は原則として手術・薬物療法によっても完全な根治が難しく、難治性の疾患として位置づけられています。

| 備考 | 脈管奇形は退縮しないため、乳児血管腫(自然退縮する腫瘍)との鑑別が非常に重要。「時間が経てば小さくなる」という誤解による治療の遅れを防ぐためにも、早期の専門医受診が推奨される |

https://cure-vas.jp/list/ 疾患の見分け方を教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 脈管異常、脈管性腫瘍、ISSVA分類、低流速型、高流速型、静脈奇形、リンパ管奇形、動静脈奇形
関連薬剤 シロリムス(2024年承認)、トラメチニブ(動静脈奇形・研究段階)
関連検査 超音波ドプラ検査(流速評価)、MRI検査、血管造影検査