PTEN(ピーテン)遺伝子

項目 内容
日本語名 PTEN遺伝子
英語名 PTEN gene
略語
読み方 ぴーてんいでんし
カテゴリ 8、動静脈奇形

PTEN遺伝子(Phosphatase and TENsin homolog)は、PI3K/AKT/mTOR経路の活性化を抑制する「腫瘍抑制遺伝子」の一つです。PI3K経路は細胞増殖・生存・血管新生を促進するシグナルを伝えますが、PTENはこの経路のブレーキ役として機能します。PTEN遺伝子に変異が生じてPTENタンパク質の機能が失われると(機能喪失型変異)、PI3K経路が過剰に活性化した状態となり、細胞の異常増殖や血管奇形などの発症につながります。

 

【脈管異常との関係】

PTEN遺伝子の生殖細胞系列変異(精子・卵子に生じる変異)は、PTEN過誤腫症候群(PHTS)の原因となり、動静脈奇形・静脈奇形などの血管奇形を合併することがあります。一方、体細胞変異(病変部のみの変異)として検出される場合もあります。

動静脈奇形の発症メカニズムを考える上で、PTENを含むPI3K経路とRAS/MEK経路の両方が重要なシグナル経路として注目されており、これらを標的とした分子標的治療薬の研究が進んでいます。

 

| 備考 | PTEN遺伝子変異の検査(生殖細胞系列)は保険適応がある疾患もある。がんサーベイランスや家族へのカウンセリングのため、遺伝専門医・遺伝カウンセラーと連携した対応が重要 |

 

https://cure-vas.jp/list/arteriovenous-malformation/ 動静脈奇形の治療法を教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 PTEN過誤腫症候群(PHTS)、PI3K/AKT/mTOR経路、腫瘍抑制遺伝子、機能喪失型変異、カウデン症候群、遺伝カウンセリング
関連薬剤 シロリムス(mTOR阻害剤)、PI3K阻害剤
関連検査 遺伝子検査(PTEN変異)、MRI検査

(最終編集:2026223日)