PTEN(ピーテン)過誤腫症候群

項目 内容
日本語名 PTEN過誤腫症候群
英語名 PTEN hamartoma tumor syndrome
略語 PHTS
読み方 ぴーてんかごしゅしょうこうぐん
カテゴリ 8、動静脈奇形

PTEN過誤腫症候群(PHTS)とは、PTEN(腫瘍抑制遺伝子)の生殖細胞系列変異(親から受け継ぐ変異)によって引き起こされる疾患群の総称です。代表的なものとしてカウデン症候群・バンナヤン‐ライリー‐ルバルカバ(BRR)症候群・プロテウス類縁症候群などが含まれます。過誤腫(正常組織が無秩序に増殖した良性の腫瘤)が全身の多臓器に形成され、悪性腫瘍リスクが高くなることが特徴です。常染色体顕性(優性)遺伝形式をとります。

 

【脈管異常との関連】

PTEN過誤腫症候群では、血管奇形(動静脈奇形・静脈奇形)や血管腫を合併することが報告されています。PTENが機能を失うと、PI3K/AKT/mTOR経路が過剰に活性化し、血管の異常増殖・血管奇形の形成につながると考えられています。特に四肢の動静脈奇形・毛細血管奇形を合併することがあり、バンナヤン‐ライリー‐ルバルカバ症候群では脈管奇形・過誤腫・大頭症が特徴的な三徴とされます。

 

【治療との関連】

PTEN変異によってPI3K/AKT/mTOR経路が活性化するため、シロリムス(mTOR阻害剤)やPI3K阻害剤による治療効果が期待されており、一部の症例で試みられています。

| 備考 | PTEN遺伝子の生殖細胞系列変異による疾患であるため、遺伝カウンセリングが重要。がんのリスクがあるため(乳癌・甲状腺癌・子宮内膜癌など)、定期的なサーベイランスが必要 |

https://cure-vas.jp/list/arteriovenous-malformation/ 動静脈奇形の治療法を教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 PTEN遺伝子、PI3K/AKT/mTOR経路、過誤腫、常染色体顕性遺伝、カウデン症候群、バンナヤン‐ライリー‐ルバルカバ症候群、遺伝カウンセリング
関連薬剤 シロリムス(mTOR阻害剤)、PI3K阻害剤
関連検査 遺伝子検査(PTEN生殖細胞系列変異)、全身MRI・超音波によるサーベイランス

(最終編集:2026223日)