RASA1(ラサワン)遺伝子

項目 内容
日本語名 RASA1遺伝子
英語名 RASA1 gene
略語
読み方 らさわんいでんし
カテゴリ 8、動静脈奇形

RASA1遺伝子とは、「p120 RasGAP(RASのGTPase活性化タンパク質)」をコードする遺伝子です。RASAIタンパク質は、RAS(活性化状態)をRAS(不活性状態)に戻す「ブレーキ役」として機能し、RAS/MEK/ERK経路の過剰な活性化を防いでいます。RASA1遺伝子に機能喪失型変異が生じると、このブレーキが効かなくなり、RAS/MEK/ERK経路が恒常的に活性化して血管奇形が形成されます。

【脈管異常との関係】

RASA1遺伝子の生殖細胞系列ヘテロ接合変異は、毛細血管奇形-動静脈奇形(CM-AVM1型) およびパークスウェーバー症候群の一部の原因として同定されています。常染色体顕性(優性)遺伝形式をとるため、親が変異を持つ場合、子どもが同じ変異を引き継ぐ確率は50%です。

CM-AVMでは皮膚に多発する小さな毛細血管奇形とともに、脳・脊髄・皮膚などの動静脈奇形・動静脈瘻が合併します。RASA1変異を持つ患者さんでは、症状がない時期も含めて定期的な脳・全身のMRI検査による画像スクリーニングが推奨されています。

| 備考 | RASA1の変異検索は血液からの遺伝子検査(生殖細胞系列変異)で実施可能。家族に同じ病変・症状がある場合はCM-AVMを疑い、遺伝子検査と遺伝カウンセリングの実施を検討する |

https://cure-vas.jp/list/arteriovenous-malformation/ 動静脈奇形の治療法を教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 RAS/MEK/ERK経路、毛細血管奇形-動静脈奇形(CM-AVM)、パークスウェーバー症候群、常染色体顕性遺伝、遺伝カウンセリング
関連薬剤 MEK阻害剤(トラメチニブ等、研究段階)
関連検査 遺伝子検査(RASA1・EPHB4、血液)、MRI検査(脳・全身)、血管造影検査

(最終編集:2026226日)