フィブリノーゲン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語名 | フィブリノーゲン |
| 英語名 | Fibrinogen |
| 略語 | Fg |
| 読み方 | ふぃぶりのーげん |
| カテゴリ | 6、静脈奇形 |
フィブリノーゲンとは、肝臓で合成される血液凝固因子の一つ(第Ⅰ因子)で、血液が固まる(凝固)際の最終段階に重要なタンパク質です。出血時に凝固の連鎖反応(凝固カスケード)が起こると、フィブリノーゲンがトロンビン(凝固酵素)によって切断され、「フィブリン」へと変換されます。フィブリンが網目状に重合し、血小板と絡み合うことで血栓(血の塊)が形成され、出血が止まります。
【静脈奇形とフィブリノーゲンの関係】
静脈奇形やリンパ管奇形などの低流速型脈管奇形では、病変内部の血流が滞ることで血栓が慢性的に形成・溶解を繰り返す「限局性血管内凝固障害(LIC)」が生じます。この過程でフィブリノーゲンが継続的に消費されるため、血中フィブリノーゲン値が低下します。
フィブリノーゲンの低下は、病変部だけでなく全身の凝固能にも影響し、手術などの際に出血が止まりにくくなる「出血傾向」の原因となります。特に巨大・多発・深部の静脈奇形を有する患者さんでは、術前に必ずフィブリノーゲン値を確認することが重要です。
| LICの血液検査所見(代表的) | 変化の方向 |
|---|---|
| D-ダイマー | 上昇(血栓形成・溶解の指標) |
| フィブリノーゲン | 低下(消費による) |
| 血小板数 | 軽度低下 |
【治療との関連】
シロリムス投与によって病変がコントロールされると、LICが改善し、フィブリノーゲン値が回復することが報告されています。
| 備考 | フィブリノーゲンはD-ダイマーと組み合わせることで、LICの重症度評価・治療効果のモニタリングに有用。正常値は200〜400mg/dLとされるが、病変の規模によって著しく低下することがある |
https://cure-vas.jp/list/venous-malformation/ 静脈奇形の治療法を教えてください。
【関連情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 関連用語 | 限局性血管内凝固障害(LIC)、血栓症、D-ダイマー、凝固カスケード、出血傾向 |
| 関連薬剤 | 低分子ヘパリン、ワルファリン、シロリムス |
| 関連検査 | 血液検査(フィブリノーゲン、Dダイマー、PT・APTT、血小板数) |
(最終編集:2026年2月23日)