嚢胞状リンパ管腫

項目 内容
日本語名 嚢胞状リンパ管腫
英語名 Cystic lymphangioma
略語
読み方 のうほうじょうりんぱかんしゅ
カテゴリ 7、リンパ管奇形

嚢胞状リンパ管腫とは、リンパ管奇形の中で最も多いタイプで、直径1cm以上の大きなリンパ嚢胞(リンパ液が溜まった袋状の構造)が1つまたは複数形成されるものをいいます。「嚢胞(のうほう)」とは、内部に液体が溜まった袋状の空洞のことを指します。なお直径1cm未満の小さなリンパ嚢胞が集まったものは「海綿状リンパ管腫」と呼ばれ、区別されます。

【症状と好発部位】

嚢胞状リンパ管腫は頸部(首)・腋窩(わきの下)の皮下に発生することが最も多く、大きな嚢胞が気管や重要臓器を圧迫することで、呼吸困難・嚥下障害などの重篤な症状を引き起こす可能性があります。触れると柔らかく、静脈奇形と異なり圧迫しても小さくなりません(リンパ液が溜まっているため)。

経過中に病変内部の出血(内出血)や細菌感染・非化膿性炎症(リンパ管炎)が起こると、急激に病変が腫脹し、疼痛・発熱を伴うことがあります。1歳頃までに自然退縮する例もありますが、多くは大きさが変わらず経過します。

【治療】

嚢胞状リンパ管腫に対しては、硬化療法(OK432(ピシバニール)・ブレオマイシンなどの硬化剤を嚢胞内に注入する治療)が有効とされており、嚢胞状のタイプは硬化療法が効きやすいとされています。限局した病変であれば外科的切除も選択されます。薬物療法としては、2021年よりシロリムスが保険適応となりました。

| 備考 | OK432(ピシバニール)は嚢胞状リンパ管腫に対して保険適応のある唯一の硬化剤。超音波ガイド下でリンパ液を吸引後、薬剤を注入し、3か月ほどで縮小効果を評価する |

https://cure-vas.jp/list/lymphatic-malformation/ リンパ管奇形の治療法を教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 海綿状リンパ管腫、リンパ嚢胞、リンパ管腫症、硬化療法、内出血、リンパ管炎
関連薬剤 OK432(ピシバニール)、ブレオマイシン、シロリムス、無水エタノール
関連検査 超音波検査、MRI検査、出生前超音波検査(胎児期発見の場合)

(最終編集:2026223日)