ミランセチブ

日本語名 ミランセチブ
英語名 Miransertib
略語
読み方 みらんせちぶ
カテゴリ 11、シロリムス以外の分子標的薬

ミランセチブとは、「PI3K/AKT/mTOR」シグナル伝達経路の中のAKT(プロテインキナーゼB)を選択的に阻害する分子標的治療薬(AKT阻害剤)です。PI3K/AKT/mTOR経路は、PI3K→AKT→mTORという順にシグナルが伝わります。シロリムス(mTOR阻害剤)は経路の最下流にあるmTORを標的とするのに対し、ミランセチブはその一段階上流のAKTを直接阻害します。

【脈管異常における期待と研究状況】

PTEN過誤腫症候群(PHTS)やPIK3CA遺伝子変異を伴う脈管異常(PROS)では、PI3K/AKT/mTOR経路が過剰に活性化しており、AKT阻害剤であるミランセチブの治療効果が研究されています。特に重症のプロテウス症候群(PTEN変異に関連する過誤腫症候群)や一部の動静脈奇形・複合型脈管奇形に対して、ミランセチブの効果を検討した臨床試験が海外で実施されています(AktIvATE試験など)。

2026年時点で日本国内における脈管異常に対するミランセチブの保険適応はなく、研究・治験段階にとどまっています。

【シロリムス・PI3K阻害剤との位置づけ】

標的 薬剤
PI3K(上流) アルペリシブ、セラベリシブ
AKT(中間) ミランセチブ
mTOR(下流) シロリムス

| 備考 | AKT阻害剤はmTOR阻害剤(シロリムス)では抑制しきれない経路(AKTからmTOR以外への分岐)も遮断できる可能性があり、シロリムスが無効・不十分な症例への応用が研究されている |

https://cure-vas.jp/other-drugs/ シロリムス以外の分子標的薬について教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 PI3K/AKT/mTOR経路、PTEN遺伝子、PIK3CA遺伝子、PROS、AKT阻害剤、分子標的治療薬
関連薬剤 シロリムス(mTOR阻害剤)、アルペリシブ(PI3K阻害剤)、セラベリシブ
関連検査 遺伝子検査(PIK3CA・PTEN変異)、MRI検査(治療効果評価)、血液検査(血糖値)

(最終編集:2026224日)