免疫抑制剤

項目 内容
日本語名 免疫抑制剤
英語名 Immunosuppressive drug
略語
読み方 めんえきよくせいざい
カテゴリ 4、乳児血管腫以外の血管性腫瘍

免疫抑制剤とは、免疫系(体を病原体や異物から守る仕組み)の過剰な反応・活性化を抑える薬剤の総称です。臓器移植後の拒絶反応の予防・自己免疫疾患(免疫が誤って自分の体を攻撃する病気)の治療などに広く使われています。

 

【脈管異常における免疫抑制剤の位置づけ】

脈管異常(血管腫・血管奇形)は免疫疾患ではありませんが、その治療に使われる一部の薬剤が「免疫抑制作用」を持っています。

シロリムス(ラパマイシン) は、もともと臓器移植後の免疫抑制目的で開発・承認された薬剤で、「免疫抑制剤」として分類されます。しかしシロリムスが脈管異常に効果を発揮するのは、その免疫抑制作用よりも、PI3K/AKT/mTOR経路を阻害して血管・リンパ管の異常増殖を抑える作用によるものです。2024年1月に難治性脈管奇形・血管性腫瘍に対して薬事承認を取得しています。

ステロイド(副腎皮質ステロイド) も免疫抑制・抗炎症作用を持ち、カポジ肉腫様血管内皮細胞腫(KHE)に伴うカサバッハ・メリット現象(KMP)の治療などに使用されてきました。

 

【注意点】

免疫抑制剤の使用中は、免疫機能が低下するため感染症にかかりやすくなります(日和見感染のリスク)。感染予防・早期発見が重要で、定期的な血液検査によるモニタリングが必要です。

 

| 備考 | シロリムスは免疫抑制剤として分類されるが、脈管異常に対しては低用量で使用されるため、臓器移植時の高用量投与と比べて免疫抑制の程度は比較的軽度とされている。それでも感染リスクの管理は重要 |

https://cure-vas.jp/list/other-vascular-tumors/ 乳児血管腫以外の血管性腫瘍を教えてください。

【関連情報】

項目 内容
関連用語 シロリムス、ステロイド、日和見感染、免疫機能低下、カサバッハ・メリット現象、KHE
関連薬剤 シロリムス(ラパリムス®)、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロンなど)、ビンクリスチン
関連検査 血液検査(白血球数・リンパ球数・免疫グロブリン・感染症マーカー)、シロリムス血中濃度

(最終編集:2026224日)